「通院が負担なので在宅で点滴を受けたい。月2回の訪問診療でも点滴は受けられる?」
この記事では、そんな疑問にお答えします。
訪問診療で点滴を受けるための条件や、在宅で点滴をするときの注意点をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
訪問診療で点滴を受けられる?
訪問診療でも点滴を受けることは可能です。
ただし、希望すれば誰でも、どのような点滴でも受けられるというわけではありません。
水分や栄養を口から取れない状態の方への点滴など、医師が必要と認めた場合に限り、在宅での点滴が可能となります。
実際に当院でも、一時的な体調不良で水分を摂取できていない状態の患者様には、訪問診療時に点滴の対応をさせていただくことがあります。
しかし中長期的に継続して点滴が必要な場合は、訪問診療のみでの対応は難しいため訪問看護サービスに依頼することになります。
訪問診療の予定日以外も在宅で点滴を受けるには
訪問診療は通常月2回程度です。
訪問診療以外の日も点滴を受けたい場合はどうしたら良いかをご説明します。
訪問看護サービスを利用する
医師からの指示書があれば、訪問看護サービスを利用して在宅で点滴が受けられます。
訪問看護サービスとは、医師の指示に基づき、看護師などが自宅に訪問して療養ケアを行うサービスです。具体的には、血圧などのチェックや人工呼吸器などの医療機器の管理、リハビリ、点滴や注射のような医療行為などが対応可能です。
訪問看護サービスを利用するためには、医師の発行する「訪問看護指示書」が必要です。また、週3回以上点滴を行う場合は、「在宅患者訪問点滴注射指示書」も必要となります。
訪問診療では、必要に応じて訪問看護サービスと連携を取りながら在宅ケアを行っています。
在宅で点滴を受けたい場合は、まずはご利用中の訪問診療クリニックに相談してみましょう。
点滴のつなぎ替えのみであれば家族でも対応できる
患者様の状態によっては、長時間にわたって点滴が必要な場合もあります。点滴中は点滴がきちんと落ちているか、点滴用の管が折れ曲がっていないかなどの確認が必要です。
在宅の場合は病院のように医師や看護師が見守り続けることは難しいため、ご家族に対応をお願いすることもあります。
点滴の状態のチェックや点滴パックのつなぎ替えのみであればご家族でも対応可能です。初めての方は「自分が点滴を扱って大丈夫だろうか?」と不安に思われるかもしれません。点滴の扱い方や注意点については、事前に医師や看護師に方法を教えてもらえますのでご安心ください。
訪問診療で点滴を受けるために必要なものは?
訪問診療により在宅で点滴をする場合、点滴をかけておくスタンドが必要になります。
点滴スタンドはレンタルすることもできますが、費用がかかること、場所を取ることが難点です。
ベッドの近くに鴨居のような安定した部分があれば、S字フックでも代用可能です。衣類用のハンガーラックを使うこともできます。
また、長時間点滴をし続ける場合には便利グッズの利用もおすすめです。
例えば、袖をまくらずに点滴ができる肌着や、点滴をしたまま着替えられるパジャマなどが市販されています。
患者様、介助する方両方の負担を減らせるアイデア商品がたくさんありますので、ぜひ探してみてください。
訪問診療で点滴を受けたい場合はまず医師に相談を
訪問診療で点滴が受けられるのは、医師が必要と認めた場合だけです。
病院に行かず在宅で点滴を受けたい場合には、まず担当医師に相談してみましょう。
医師が継続的な点滴の必要があると判断すれば、訪問看護サービスの利用を提案される場合もあります。
当院では訪問看護サービスのご利用にあたって、訪問看護ステーションのご紹介もしております。ぜひお気軽にご相談ください。
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