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そのむくみ、病気のサインかも? ― 自宅で受けられる医療とサポート

「夕方になると足がパンパンにむくむ」「靴下の跡がなかなか戻らない」――このような症状に心当たりはありませんか?こうした“むくみ”は医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれ、体の中に余分な水分がたまっている状態を指します。多くは一過性のものですが、心臓や腎臓、肝臓などの病気が原因になっている場合もあり、注意が必要です。

特に高齢の方や持病をお持ちの方にとって、「むくみ」は日々の体調変化を知る重要なサインです。今回は、浮腫の原因や対処法とともに、ご自宅で医療を受けられる訪問診療の活用法をご紹介します。

浮腫(むくみ)とは

血液中の水分が血管の外に漏れ出し、皮膚の下などにたまった状態を「浮腫」と呼びます。特に足元など、重力の影響を受けやすい場所に出やすく、見た目にもわかりやすい変化です。

主な原因と注意点

一時的なむくみ(心配の少ないもの)

  • 長時間の立ち仕事や座りっぱなし
  • 運動不足や加齢による血行不良
  • 塩分の多い食事や水分摂取過多

医療介入が必要なむくみ

  • 心不全・腎不全・肝硬変などの慢性疾患
  • 甲状腺機能の異常
  • がんやリンパの鬱滞による浮腫

特に、左右非対称・全身性のむくみ、朝起きても引かないむくみ、呼吸困難を伴うむくみは要注意です。

訪問診療でできる浮腫ケア

当院では、通院が難しい方のご自宅に医師が定期的に訪問し、むくみの評価やケアを行っています。以下のような対応が可能です。

✓定期的な健康チェック

血圧・体重・尿量の変化などから、むくみの原因を医師が継続的に観察します。

✓血液検査・尿検査・心電図などの検査

むくみの背景にある心臓・腎臓・肝臓・甲状腺などの異常を、在宅でも血液検査、尿検査で特定することができます。また、在宅でも、塩分の推定摂取量を尿検査から測定することが可能です。

✓薬の調整

五苓散などの比較的副作用の少ない漢方薬から、原因によっては、浮腫の改善目的にフロセミド、アゾセミド、トラセミドなどの利尿薬等を使用することがあります。

✓専門医による多角的な診療

当院には腎臓内科・循環器内科・消化器内科などの専門医が在籍しており、患者様一人ひとりの病状に応じたきめ細かい診療を行っています。

ご家族の負担を減らすサポート体制

高齢のご家族が「足がむくんでつらそう」「最近急にむくんできた」――そう気づいたとき、すぐに病院へ連れて行くのは難しいものです。当院の訪問診療では、通院の手間や待ち時間が一切なく、ご自宅で完結する医療をご提供しています。医師だけでなく、訪問看護師や薬剤師との連携も密に行い、生活全体をサポートします。

むくみでこんな症状があれば、すぐにご相談ください

  • 短期間で体重が急に増えた(むくみによる水分貯留の可能性)
  • 息苦しさや倦怠感がある
  • 指で押したあとがなかなか戻らない
  • 足だけでなく顔やお腹にもむくみが出ている

こうした症状は、病気が進行しているサインかもしれません。早期の対応が大切です。

おわりに

むくみは、「年齢のせい」と見過ごされがちですが、適切な診察と対応によって生活の質(QOL)を大きく改善することができます。当院では、訪問診療を通じて患者様の身体の変化を見守り、必要に応じて柔軟に医療を提供しています。「最近むくみが気になるけれど、通院は大変…」という方は、ぜひ一度ご相談ください。お電話・メールでの無料相談も承っております。

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