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地域を守る在宅医療の最前線⑤:地域で支える“その人らしい暮らし”──訪問診療のこれから

これまで4回にわたって、訪問診療を支える多職種の連携についてご紹介してきました。医師・看護師・リハビリ職・薬剤師・ケアマネジャー・福祉用具業者・デイサービススタッフなど、それぞれの専門職が力を合わせることで、在宅療養の安心と安全が守られています。今回は最終回として、横浜ホームクリニックが今後どのように地域と協働し、“その人らしい生活”を支えていくのかをご紹介します。

「医療」を生活の中に取り戻す

在宅医療の目的は、「病気を治す」ことだけではなく、患者様が自宅という生活の場で、安心してその人らしく過ごすことです。当院では、定期的な訪問診療に加え、体調変化があった際には迅速に対応できるよう体制を整えています。夜間・休日も含めて相談が可能なため、「体調が悪くなったらすぐに入院」という従来の選択肢だけでなく、自宅での治療・療養を継続する新しい形を提案しています。

多職種連携の深化

今後は、これまでの連携をさらに深め、地域の看護・介護・リハビリ・薬局などとの情報共有をより密に行っていきます。

  • 定期カンファレンスや地域連携会議への積極的な参加
  • リハビリ職・訪問薬剤師とのオンライン情報共有
  • ケアマネジャーへのフィードバック強化

こうした取り組みを通じて、医療と介護の境界をなくし、チーム全体で“暮らしを支える医療”を実現していきます。

予防・生活支援への取り組み

病気になってからの治療だけでなく、予防医療・健康維持の支援にも力を入れています。

  • 糖尿病・高血圧などの生活習慣病予防のための生活指導
  • リハビリ職と協力した「在宅でできる運動・嚥下訓練」の支援
  • 薬剤師・看護師と連携した服薬管理・食事指導
  • 褥瘡(床ずれ)や転倒の予防を目的とした住環境改善

これらの取り組みを通じて、「入院を防ぎ、住み慣れた家での生活を続ける」ことを支援しています。

地域包括ケアへの参画

横浜ホームクリニックは、地域の医療・介護・福祉の連携を担う一員として、地域包括ケアシステムへの積極的な参画を進めています。

  • 地域の多職種連携会議や勉強会への参加
  • ケアマネジャーの実務ニーズを診療に反映
  • 医療・介護従事者への情報提供や地域での講演活動

今後も、地域の皆さま・関係機関と協力しながら、より良い在宅医療のかたちを追求してまいります。

おわりに:これからの訪問診療へ

訪問診療は、「医師が一人で行う医療」ではなく、地域の多職種との協働によって成り立つチーム医療です。横浜ホームクリニックでは、患者様一人ひとりの暮らしに寄り添い、医療・介護の垣根を越えた支援を続けてまいります。在宅療養に関するご相談やご質問がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問合せ

この記事は 横浜ホームクリニック 院長 大澤基医師が監修しました。

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