高齢化が進む現代、皮膚のトラブルを抱えながらも「通院が難しい」という理由で皮膚科受診をあきらめている方は少なくありません。しかし、皮膚科の訪問診療を行っている医療機関にかかれば、在宅で診療を受けることができます。本記事では、「訪問診療で皮膚科を受診できるの?」「どんな皮膚の症状に対応してくれるの?」という疑問にお答えしながら、訪問診療で受けられるサービスや対象となる皮膚疾患について解説します。
訪問診療とは?皮膚科も受診できる?
訪問診療とは、医師が患者様の自宅や施設を定期的に訪れ、診察や治療を行う医療サービスです。一般的には月1〜2回の頻度で行われ、継続的な健康管理や治療が目的です。突然の体調変化など、急を要する場合には「往診」と呼ばれる対応も可能です。急な往診をきっかけに、継続的な訪問診療に切り替わるケースもあります。
訪問診療でも皮膚科の受診が可能
訪問診療といえば内科のイメージが強いかもしれませんが、皮膚科医による訪問診療も増えています。皮膚のかゆみや発疹、床ずれなど、在宅で起こりやすい症状の相談が多いため、皮膚科医の需要も高まっているのです。
対象となる患者とは?
訪問診療の対象となるのは、次のような方です。
- 医療機関への通院が困難な方
- 在宅での療養を希望される方
- 認知症や筋力低下の見られる方
- 末期がんなどに対して緩和医療を希望される方
- 内科疾患で継続的な治療が必要な方
- 胃ろうや尿道カテーテル、在宅酸素、CPAPなどの医療機器をご使用の方
上記はあくまで一例です。訪問診療の対象かどうかは主治医の判断によりますので、上記に当てはまらない方でも、まずは一度ご相談してみてください。
訪問診療でできること
訪問診療では、基本的に以下のようなことができます。
- 通常診療(問診や触診など)
- 検査(血液検査や検尿など)
- 栄養管理
- 点滴
- ワクチン
- カテーテルの交換
- 薬の処方
クリニックによって対応可能な科目の範囲が異なるため、訪問診療を申し込む前に医師へ質問しておきましょう。横浜ホームクリニックで可能な処置については、こちらのページをご参照ください。
皮膚科の訪問診療で受けられる医療サービス
訪問診療では、病院で受けられるような多くの医療サービスを在宅でも提供しています。以下は代表的なサービスです。
診察
皮膚の状態や症状を確認し、診断を行います。必要に応じて生活環境に関するアドバイスも受けられます。
検査
採血・尿検査に加え、医療機関によっては心電図、超音波検査、骨密度測定なども可能です。
処置
褥瘡(床ずれ)のケア、カテーテル管理、感染部位の処置など、皮膚に関わる医療行為にも対応します。
処方
症状に応じた薬の処方箋を発行し、薬局からの配達にも対応している医療機関もあります。
皮膚科の訪問診療でよく診られる皮膚疾患とは?
訪問診療では、寝たきり生活や高齢によって起こりやすい皮膚のトラブルに対応しています。当院で対応可能な主な症状は以下の通りです。
褥瘡(床ずれ)
長期間同じ姿勢でいることで、皮膚が圧迫され血流が悪化し、褥瘡が発生することがあります。訪問診療では、褥瘡の予防指導や、発生した褥瘡の適切な処置・管理を行います。
皮膚感染症
免疫力の低下や衛生環境の影響で、蜂窩織炎などの皮膚感染症が起こることがあります。訪問診療では、感染部位の診察、必要に応じた検査、適切な抗菌薬の処方や外用薬の指導を行い、感染の拡大防止と早期治療に努めます。
帯状疱疹
過去に水痘(みずぼうそう)にかかったことがある方が、免疫力の低下などで再活性化し、帯状疱疹を発症することがあります。訪問診療では、早期診断と抗ウイルス薬の適切な投与、痛みの管理などを行い、症状の軽減と合併症の予防に努めます。
その他にも、慢性湿疹、水虫、類天疱瘡といった皮膚難病など、幅広い症状に対応しています。これらの皮膚疾患に対し、患者様のご自宅で診察・治療を行うことで、通院の負担を軽減し、適切な医療を提供します。詳細につきましては、下記のページをご参照ください
皮膚科への通院が難しいときは訪問診療の検討を
通院が困難な方でも、訪問診療を利用すれば自宅で安心して皮膚科の医療を受けることができます。医師による定期的な診察に加え、必要に応じて検査や処置、薬の処方も対応可能です。「皮膚のトラブルがあるけれど通院が難しい」「家族を皮膚科に連れていけず困っている」といった方は、まずはお近くの医療機関やかかりつけ医に相談してみてください。
💡横浜市で皮膚科の訪問診療をお探しの方へ
横浜ホームクリニックでは、皮膚科を含む複数診療科で訪問診療を行っております。訪問診療に関するご相談・お問い合わせは、下記よりお気軽にご連絡ください。
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