脳梗塞・脳卒中は日本人の死因上位に位置する疾患であり、発症後に後遺症が残るケースも少なくありません。入院治療・リハビリを経て退院したあと、「自宅でどのように医療を継続すればいいのか」と悩むご家族は多くいらっしゃいます。
この記事では、脳梗塞・脳卒中後の在宅生活において、訪問診療がどのような役割を果たすかをわかりやすく解説します。
脳梗塞・脳卒中とはどんな病気?
脳卒中は、脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れる「脳出血」、くも膜下出血の総称です。中でも脳梗塞は脳卒中全体の約75%を占め、麻痺・言語障害・嚥下障害・認知機能の低下などの後遺症が残ることがあります。
退院後に直面する課題
脳梗塞・脳卒中後の退院直後は、以下のような課題に直面することが多くあります。
- 再発予防のための服薬管理(抗血栓薬など)
- 麻痺・嚥下障害・言語障害などの後遺症ケア
- 定期的な血圧・血糖値の管理
- 転倒・骨折リスクへの対応
- 認知機能低下への対応
これらを通院だけで管理するのは、後遺症があるご本人にとって大きな負担です。訪問診療はこうした課題を自宅にいながら医師が継続的に支援する仕組みです。
訪問診療でできること
再発予防の管理
脳梗塞の最大のリスクは再発です。抗血栓薬・降圧薬・糖尿病薬などの処方・調整を医師が自宅で行い、血圧・血糖値のモニタリングも継続的に実施します。
嚥下・栄養管理
嚥下障害がある方には、誤嚥性肺炎の予防が重要です。訪問診療の医師が嚥下状態を評価し、必要に応じて言語聴覚士や管理栄養士との連携を行います。胃ろう(PEG)を使用している場合の管理も在宅で対応可能です。
在宅リハビリとの連携
訪問リハビリ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)と医師が連携し、自宅での機能回復・維持を継続的に支援します。リハビリの進捗を医師が把握し、方針の調整も行います。
認知機能・精神面のサポート
脳梗塞後に認知症や抑うつが生じることがあります。定期的な訪問診療により症状を早期に発見し、適切な対応や専門医への紹介を迅速に行います。
訪問診療の利用条件と開始方法
脳梗塞・脳卒中の後遺症により通院が困難な方は、訪問診療の対象となります。退院時に病院の地域連携室(医療ソーシャルワーカー)に相談すると、退院後すぐに訪問診療を開始できるよう調整してもらえる場合があります。また、ケアマネージャーや地域包括支援センターを通じて相談することも可能です。
まとめ
脳梗塞・脳卒中後の在宅生活では、再発予防・後遺症ケア・生活全般のサポートが継続的に必要です。訪問診療を活用することで、住み慣れた自宅で安心して療養生活を続けることができます。横浜ホームクリニックでは、脳梗塞後の在宅医療に関するご相談も承っています。まずはお気軽にご連絡ください。
この記事は、 横浜ホームクリニック 院長 大澤基医師が監修しました。